牛乳の超高温殺菌が普及した背景 森永ヒ素ミルク中毒事件
昭和30年台の集乳事情昭和30年代当時、使われた原料乳は細菌数の多い質の悪いものでした。生乳には多くの雑菌が含まれていました。農家は搾乳時間になると牛をつないで、お湯に浸した布で乳頭を拭いて、手でバケツに生乳を搾っていました。それを牛乳缶と呼ばれる鉄製の容器に詰めて、井戸水や川の水で冷やしながら集荷を待ったそうです。牛乳は10℃以下で貯蔵しないと細菌が増殖してしまうので、腐敗や酸化が進んでしまうか ... 続きを読む