アイスクリームは半永久的に食べられる？

アイスクリームには賞味期限が表示されていませんが、ほんとうにいつまででも食べられるのだろうかと考えたことがある方もいるのではないでしょうか？日本アイスクリーム協会のホームページを見ると、アイスクリームはきちんと温度管理ができていれば、細菌数が減ることはあっても増えることはないため、長期間冷凍保存しても品質の劣化はほとんどみられないといった内容の記載がされていました。どうやらほんとうのようですね。

さらに、厚生労働省の「乳等省令」や農林水産省の「加工食品品質表示基準」の規定をみると、「アイスクリーム類にあっては、期限及びその保存方法を省略することができる」と定められていました。

こういったことを受けて、アイスクリーム類は賞味期限表示の代わりに、「ご家庭では-18℃以下で保存してください」や「要冷凍（-18℃以下保存）」などの記載をして、アイスクリームを保存するときの注意をしているようです。

アイスクリーム保存の盲点

アイスクリームの賞味期限は温度が適正に保たれていれば問題ないということですが、家庭用の冷凍庫ではこの温度管理が問題になると考えられます。食べるまで冷凍庫のとびらを開閉しないということはほとんどないと思いますので、何度も何度もとびらを開閉することになります。

そうすると、とびらの開閉によって温度は大きく変化してしまいます。当然のごとく品質劣化も早まってしまいますよね汗。私自身、アイスクリームを中長期的に保存して、パッケージに霜がついていたり、アイスの表面がシャリシャリになっていた経験があります。これはアイスクリームの温度が一旦上がり、再冷凍したために起こる現象だそうです。

つまり、長期的に保存すると、解凍と再冷凍を繰り返してしまいますので、身体は壊さないけど風味が損なわれておいしくないということが起こりますね。

アイスの保存は難しい

最近の冷蔵庫では、全自動で霜取りをする機能がついていることが多いです。冷凍室の開け閉めでも温度は一時的に上昇してしまいますが、霜取り時にも短時間温度が上昇します。これは冷凍庫の冷却ガスを逆流させて、短時間温度を上昇させることで霜取りをしているようです。

一般の冷凍食品は解凍する前に霜取りが終わって冷却されるので、ほとんど溶けることはありませんが、アイスクリームは冷却温度が低いために、少し溶けてしまいます。少し溶けたものが再冷凍されるという現象を繰り返すのでおいしくなくなります。。

ある自然派のアイス屋さんは、スーパーに卸す時に扉付きの冷凍庫があるかどうかを条件にしていました。消費者の方においしい状態で食べていただくためには、賞味期限だけでなく、シビアに条件を設定しないといけませんね。