ヤギの習性と生活の疑問 どんな場所で飼うの?

ヤギの性質

ヤギは一般的に、寒さには強いですが、暑さと湿気に弱いです。牛と似ていますね。乾燥地を好み、低湿地を非常に嫌います。そこで、ヤギを畜舎内で飼う場合には換気に十分配慮し、床を乾燥した状態に保つようにします。

とくに夏場はすのこ床にするなどの工夫をして、床の風通しをよくする必要があります。床面積は1頭当たり3.2m2が目安と言われていますが、妊娠ヤギを導入する場合や将来的に繁殖を考えているのであれば、子ヤギが生まれることを想定して2つに仕切れるくらいの面積を確保したほうがいいかもしれません。床はコンクリートに木製のすのこを敷くと衛生的です。

また、ヤギは高所を好む習性があります。畜舎に併設して運動場を設け、その一部を高く盛り土にしたり、ブロックなどを積んで石山を設置したりすると喜ぶでしょう。運動場は排水をよくし、土が乾いた状態を保つように心がけます。


ヤギは住宅地でも飼えるの?

ヤギを住宅地で飼うことはあまりおすすめできません。一つは、雌の発情期の鳴き声です。ヤギの発情は約21日周期で訪れ、1回あたりの発情時間は24時間から48時間くらいです。発情は受胎するとなくなりますが、繁殖しないのであれば繁殖期間中、21日置きに鳴くということです。可愛らしく鳴いてくれるのならいいかもしれませんが、鳴き叫ぶといった表現がぴったりです。ほぼ間違いなく苦情がくると思ってください汗。

もう一つは体臭、特に雄のヤギは臭いが強いので、ご近所迷惑になってしまう可能性が高いでしょう。農家が多い地域の住宅地の端という立地なら、受け入れてもらえるかもしれません。

方法としては、発情期によく鳴くことがありますよと周知しておくか、ヤギを子どもたちの人気者に仕立てるのがひとつの方法かもしれませんね。まずはヤギの習性についてよく勉強し、既にヤギを飼育している方に話を聞いてみたりするのがおススメです。


ヤギに必要な施設は何かあるの?

先ほども少し說明しましたが、ヤギ舎には畜舎に併設した運動場や盛土や石で高台を作ってやれば高いところが好きなヤギは喜んで遊ぶでしょう。また、ヤギ舎の中には給餌台と給水器、ミルクをとるなら、ヤギ舎とは別に搾乳場も必要になります。これはヤギのミルクには周辺の臭いを吸着する性質が強いためです。


ヤギを飼うために必要な道具は?

ヤギを飼うために必要な道具はリードに体温計、哺乳瓶、去勢用具、除角の際に用いる電気ゴテ(但し、家庭での飼育や少頭数での飼育なら、飼育者の判断で行わない場合もあります)、爪切り用に剪定バサミ、薬を飲ませるのに使う注射器などがあります。一度に揃えなくても、必要な時期に応じて増やしていけば大丈夫でしょう。



【2019/10/9追記】

更新が滞っていましたが、2018年4月より念願のヤギの飼育を始めていました。その中で、気づいたことなどを元に、このたび「ヤギを飼いたいけど何から始めたらいいか分からない人が読む本」という電子書籍を出版致しました。これからヤギを飼ってみたいと思っている一般の方向けに書いた本です。

理解度チェックテストや動画特典もついており、動物好きの方なら誰でも楽しんでいただけると思います。よく知らないままにヤギを飼い始めて、不幸になる飼い主さんとヤギ。そういう方を減らしたいとの思いで出版致しました。価格は500円です。ご興味のある方はぜひお手に取ってくださいませ。





コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください